みちのいえ
夫婦とその子供のための住宅の計画である。
敷地にはもともと平屋の日本家屋があったが老朽化 に伴い新築することになった。
我々は、旧家の緩やかなひろがりをもった、空間の特性を踏襲しつつ、スケートボードなどで育ったストリート世代の夫婦のライフスタイルにフィットした住宅を設計中である。
PUBLIC/PRIVATEは空間を介さずに遍在する。
都市部ではジベタリアンやスケーターと呼ばれる、ストリートカルチャーが溢れている。
携帯電話に代表される、電子メディアの個人への普及は、近代の空間概念を変容させる。
これらの現象は公と私に基づいた、計画学や倫理観を閉塞から解き放つオルタナティヴにはなりえないだろうか?
みち
建築が道とつながり、都市のフローそのものが意識に浸透する。敷地で完結していた住居が、家族もろとも都市へ流れ出し、開かれた系を生み出す。
ゴムチップの舗装材は前面道路とのつながり、チューブ状の空間を強調する。
モザイク
TV画像においてモザイクは、すべてが透明化された現代の中で、プライバシーを保護すると共に、プライベートを表している。
この住宅においても、中庭に向かって繰り広げられる生活のために、モザイクシートの粒子をコントロー
ルすることで、均質なチューブ空間に歪みを生み出している。